産経ニュース

【月刊正論6月号】元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【月刊正論6月号】
元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二

3月6日、朝鮮人民軍が発射した「スカッドER」とみられる4発の弾道ミサイル(朝鮮中央通信=朝鮮通信) 3月6日、朝鮮人民軍が発射した「スカッドER」とみられる4発の弾道ミサイル(朝鮮中央通信=朝鮮通信)

 ※この記事は、月刊「正論6月号」から転載しました。ご購入はこちらへ。

 北朝鮮の核ミサイル開発をめぐる米国と北朝鮮の対立は、北朝鮮の狂気の挑発に対し、米国が強い姿勢を打ち出し、エスカレートしたように見えたかもしれない。朝鮮労働党委員長の金正恩が1月1日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験準備が「最終段階」と表明し、その後も、ミサイル発射を繰り返したのに対して、米国大統領のトランプは原子力空母カールビンソンを朝鮮半島近海に移動させることを決定した結果、両国間の緊張が高まって--日本の新聞やテレビを追うだけでは、そう見えたのもやむを得ない。  

 しかし、実際には、そんな単純な構図ではない。この事態が起きる可能性は、昨年から徐々に高まっていたといえる。私は昨秋には米朝の軍事衝突の可能性が二〇~三〇%になっていたと分析しており、機会をとらえ警告を発していたが、可能性は1月1日のICBM最終段階宣言でさらに高まり、トランプ政権誕生で現実味を強めていったのである。無論、北朝鮮も米国も自らのメンツだけにこだわって対立をエスカレートさせたのではない。まして金正恩が自暴自棄になっただとか、トランプが感情的になっただとか、そういう話では断じてない。  

 単純に言えば、北朝鮮は自国の存続のために、米本土に届く核ミサイル開発で米国を交渉の場に引きずり出そうとし、米国は、多数の自国民が核ミサイルによって死ぬ事態だけは断じて避けなければならないと考え、両者がギリギリの政治戦と神経戦を繰り広げた結果なのである。  

 北朝鮮の狙いは金体制の保障

 なぜ北朝鮮が、ここまでのリスクを冒して核ミサイル開発にこだわってきたかといえば、それは、北の現国内体制の存続に関する米国の保障を取り付けるためである。

 今の北朝鮮の国家目標は、金正恩を中心とする国家体制の確立、維持である。どんなに自国民が窮乏しても、金正恩体制を守ることが第一だというのは、明らかであろう。では、その北朝鮮の体制を保障してくれるのは、誰なのか。さまざまなルートを通じて資金や経済的な利益をもたらしてくれる中国か。いや、違う。もちろん、ロシアでも韓国でもない。歴史的に、米国によって国家体制を潰されるかもしれないという恐怖心を抱いてきた北朝鮮は、その裏返しとして、米国による現体制の保障を求めているのだ。  

続きを読む

このニュースの写真

  • 元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二
  • 元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二
  • 元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二
  • 元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二
  • 元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二
  • 元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二
  • 元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二
  • 元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二
  • 元自衛艦隊司令官が「トランプVS金正恩」激突とウラ側を分析 米本土に届くICBMの行方と日本への脅しは… 香田洋二

「ニュース」のランキング