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【スポーツ群像】走り高跳び・戸辺直人、2020年へと続く亡き師との“共同研究”

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【スポーツ群像】
走り高跳び・戸辺直人、2020年へと続く亡き師との“共同研究”

日本選手権の男子走り高跳びで2メートル26をマークし、優勝した戸辺直人=2015年6月27日、新潟市 日本選手権の男子走り高跳びで2メートル26をマークし、優勝した戸辺直人=2015年6月27日、新潟市

 その知らせを筑波大学大学院の学生である戸辺直人(25)は研究室で聞いた。勉強会を終えた時、出席者の1人にメールが入ったという。

 2016年6月2日、筑波大前陸上部監督、図子浩二氏死去。52歳。

 自身の大学院の指導教員であり、走り高跳びのコーチでもあった師との別れは、あまりにも突然だった。

 「4月の二十何日だったですかね、先生と僕との取材の予定が入っていたんです。だけど、その朝『体調が悪いから行けない』となって。そこから入院していた。良性の腫瘍と聞いていたので、そのうち帰ってくると思っていたんで…」

 戸辺は日本を代表する走り高跳びの選手の一人だ。千葉・専修大松戸高時代の09年、インターハイ優勝。筑波大学に進んでから図子の指導を仰ぎ、10年世界ジュニア選手権銅メダル、14年仁川アジア大会や15年北京世界選手権で日の丸のユニホームに袖を通すなど順調にキャリアを積んだ。自己記録は日本歴代3位の2メートル31。

 図子は生前、この逸材に大いに目を掛けていた。

 「計画的に体も技術も作ってきている。走り高跳びは1回ですごく負荷が掛かる種目なんです。負荷を掛けすぎたトレーニングをすると、大学を出たあたりからアキレス腱が痛くなって、それで苦戦している選手が多い。だから回数を少なくして、じっくりじっくり頭を使いながらやっています」

 2人にとっては、ここからが本番のはずだった。図子は「東京五輪でトップフォームを形成する。まだ伸びる」と見据えていたからだ。

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