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【拉致40年 家族の慟哭(4)】「不思議な力で歯車がかみ合った」…局面を打開した少女の存在

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【拉致40年 家族の慟哭(4)】
「不思議な力で歯車がかみ合った」…局面を打開した少女の存在

横田めぐみさん拉致事件の報道は家族会結成や救出運動を盛り上げる契機となった 横田めぐみさん拉致事件の報道は家族会結成や救出運動を盛り上げる契機となった

 「それはめぐみちゃんのことだ。生きていたのか」

 昭和52年に拉致された横田めぐみ(52)=同(13)=を指していた。両親の滋(84)と早紀江(81)は年明けに情報を知った。早紀江は「希望がわいた」と振り返る。

 石高は面会前、何度もためらった。北朝鮮で目撃情報もあったが確証はない。涙が止まらない夫妻を前に重大さを改めて受け止めた。「会ってみてエラいことだと。人の生き死にがかかっている。解決まで必ず見届けると覚悟した」

 横田家は実名報道のリスクについて悩み抜いたが、最後は滋が決断した。「20年間何も動かなかった。世論が高まり政府が動くと信じて、訴えよう」。平成9年2月3日、産経新聞と週刊誌「アエラ」がめぐみの事件を実名で報道し石高も詳報。国会でも取り上げられた。

 北朝鮮は「稚拙な謀略。わが国は拉致、テロとは無縁」と激烈に反応した。兵本は再び家族のもとに走り3月25日、家族会が結成された。全国で支援組織や、救出を目指す議員連盟も立ち上がった。兵本はいう。「『誰かが仕掛けた』という人がいるが違う。不思議な力が働くように、歯車が一気にかみ合った」(敬称略)

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