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【防衛最前線(111)】対潜戦を人知れず支援 海自関係者も考え込む敷設艦「むろと」の仕事とは

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【防衛最前線(111)】
対潜戦を人知れず支援 海自関係者も考え込む敷設艦「むろと」の仕事とは

敷設艦「むろと」(海上自衛隊提供) 敷設艦「むろと」(海上自衛隊提供)

 これらの任務は、秘匿性を重視する潜水艦の運用に直結する。そのため、むろとの詳しい活動内容が表に出ることは少なく、海自内でも“マイナー”な存在にとどまってきた。海自関係者は「『敷設艦』と言っても、ただ単にケーブルを敷設するだけの船ではない」と話す。

 現在のむろとは2代目で平成25年3月に就役し、呉基地(広島県呉市)を拠点としている。毎年、米海軍の協力を得て、米領グアム島沖の海上で敷設などの訓練を行うのが恒例だ。

 全長は131メートルで、明治38年5月の日本海海戦で連合艦隊の旗艦を務めた戦艦「三笠」とほぼ同じ。艦名は高知県東部の室戸岬に由来する。

 海底ケーブルは船尾から敷設するが、予定ルートに沿って敷設し続けるためには精密な操艦が求められる。そのため、むろとにはスクリューを水平方向に360度回転させられる「アジマス・スラスター」や、船体を横方向に移動させることができる「バウ・スラスター」などを備え、先代のむろとに比べて運動性能は大幅に向上した。その上で可能な限り商船の仕様を採用し、建造費を約284億円に抑えている。

 これに対して、平成24年4月に退役した先代のむろとは船首からも海底ケーブルを敷設でき、「ウイスカー・ガード」と呼ばれる格子状の構造物が特徴的だった。ウイスカーとは「髭(ひげ)」の意味だ。

 髭を剃ってスマートになった2代目むろとは、就役から間もなく丸4年。潜水艦どうしが繰り広げる海面下の“戦い”を支援する重要な役割を今日も人知れず果たしている。(政治部 小野晋史)

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