産経ニュース

【月刊正論1月号】中国は、沖縄を「特別自治区」と思っている!? 沖縄対策本部代表 仲村覚

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【月刊正論1月号】
中国は、沖縄を「特別自治区」と思っている!? 沖縄対策本部代表 仲村覚

米軍北部訓練場のゲート前で、ヘリパッド建設に抗議する反対派を排除する機動隊員(右の2人)ら=21日午前、沖縄県東村高江 米軍北部訓練場のゲート前で、ヘリパッド建設に抗議する反対派を排除する機動隊員(右の2人)ら=21日午前、沖縄県東村高江

政府答弁の隙を突いた琉球処分違法論キャンペーン

 前述した人民日報の社説の翌年の七月十一日、琉球新報が琉球処分は国際法上違法だというキャンペーンを開始した。

 《日本政府が琉球王国を強制的に併合した一八七九年の「琉球処分」について、国際法研究者は十日までに、琉球国が米国など三カ国と結んだ修好条約を根拠に「国際法に照らして不正だ」との見解を示した。研究者は三条約締結の事実から「琉球国は国際法上の主体であり、日本の一部ではなかった」と指摘。軍隊や警察が首里城を包囲し、「沖縄県設置」への同意を尚泰王に迫った政府の行為は、当時の慣習国際法が禁じた「国の代表者への強制」に当たるという。慣習法を成分化したウィーン条約法条約五一条を基に現在からさかのぼって主権=自己決定権の保証を要求できるとした。国際法を踏まえた研究者の見解に対し、外務省は、「琉球処分の意味するところについては、さまざまな見解あり、確立した定義があるとは承知しておらず外務省として確定的な事を述べるのは困難である」(琉球新報平成二六年七月一一日朝刊一面より)》  このキャンペーンは人民日報に掲載された「琉球再議」の第一ステップの「日本が琉球を不法占拠した歴史を世界に周知させる」が他のどこでもなく、現地である沖縄から始まったことに他ならない。そして、人民日報に掲載された「琉球再議」の戦略は、平成一八年の鈴木宗男議員の質問に対する日本政府の沖縄の帰属に関する曖昧な答弁を把握した上で作られたことは間違いないだろう。中国は、この答弁により、今後、日本政府は「沖縄は古来より日本の一部だ」と絶対に主張できなくなったことを把握したはずである。事実そのとおり、外務省は琉球新報の「琉球処分が国際法上違法か」という取材に対して前掲の記事と全く同じ回答をした。その後も沖縄選出の衆議院議員の玉城デニー氏や照屋寛徳氏の琉球の主権を問う質問があったが、何の危機感もなく前例主義で同様の回答を繰り返している。 

沖縄の方言は日本語と異なる独自の言語とみなしたユネスコ

 日本が沖縄を不法占拠したというプロパガンダは同時進行かつ多方面で進められている。国連自由権規約委員会、人種差別撤廃委員会からは平成二十年から4回にわたり、「日本政府は琉球沖縄の人々を先住民族として公式に認めて保護するべき」という趣旨の勧告がだされている。当事者の沖縄県民も殆どの日本国民もこの事実を知らないが、既にこの認識は国連標準なのである。

 この国連標準は既成事実となり誰にも気が付かれずに展開している。まず、平成二一年、ユネスコが沖縄の方言(ユネスコは「琉球諸語」と表現)を絶滅の危機にある言語リストに加えた。朝日新聞二月二〇日の夕刊で次のように報道している。

 《【パリ=国末憲人】世界で約2500の言語が消滅の危機にさらされているとの調査結果を、国連教育科学文化機関(ユネスコ、本部パリ)が19日発表した。日本では、アイヌ語が最も危険な状態にある言語と分類されたほか、八丈島や南西諸島の各方言も独立の言語と見なされ、計8言語がリストに加えられた。(中略)沖縄県の八重山語、与那国語が「重大な危険」に、沖縄語、国頭(くにがみ)語、宮古語、鹿児島県・奄美諸島の奄美語、東京都・八丈島などの八丈語が「危険」と分類された。ユネスコの担当者は「これらの言語が日本で方言として扱われているのは認識しているが、国際的な基準だと独立の言語と扱うのが妥当と考えた」と話した》

続きを読む

このニュースの写真

  • 中国は、沖縄を「特別自治区」と思っている!? 沖縄対策本部代表 仲村覚
  • 中国は、沖縄を「特別自治区」と思っている!? 沖縄対策本部代表 仲村覚

「ニュース」のランキング