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【月刊正論1月号】中国は、沖縄を「特別自治区」と思っている!? 沖縄対策本部代表 仲村覚

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【月刊正論1月号】
中国は、沖縄を「特別自治区」と思っている!? 沖縄対策本部代表 仲村覚

米軍北部訓練場のゲート前で、ヘリパッド建設に抗議する反対派を排除する機動隊員(右の2人)ら=21日午前、沖縄県東村高江 米軍北部訓練場のゲート前で、ヘリパッド建設に抗議する反対派を排除する機動隊員(右の2人)ら=21日午前、沖縄県東村高江

参議院議員山田宏氏の質問「沖縄はいつから日本なのか!」 

 このような沖縄自民党の危機感と比べて、現在の日本政府の心もとない状況を明らかにしたのが、十月二十日の参議院外務防衛委員会にて山田宏議員の行った「沖縄はいつから日本の一部なのか」という次の質問である。

 《「最後の質問ですが、外務省は国連の人権なんとか委員会(人種差別撤廃委員会のこと)というところから、沖縄の琉球民族について、これをきちっと話し合うべきだという勧告に対して、日本で民族というのはアイヌ民族だけで琉球民族は認めていない、そういうのはないという反論をしているんです。じゃあ、そう言っているのなら、(沖縄は)昔から日本だと言えなきゃおかしいと思うんですよ。(明治時代の)寺島外務大臣のときと今と、つながるような外務省の見解をまとめてほしいと思っているんですけども、いかがでしょうか」》  

 この質問の発端となった質問主意書と政府の答弁書がある。平成一八年十一月一日に鈴木宗男議員が提出した「琉球王国の地位に関する質問主意書」と同年十一月十日の政府の答弁書である。最も重要な第四項の質問と答弁を紹介する。

 質問:「政府は、一八六八年に元号が明治に改元された時点において、当時の琉球王国が日本国の不可分の一部を構成していたと認識しているか。明確な答弁を求める」 

 答弁:「沖縄については、いつから日本国の一部であるかということにつき確定的なことを述べるのは困難であるが、遅くとも明治初期の琉球藩の設置及びこれに続く沖縄県の設置の時には日本国の一部であったことは確かである」  

 鈴木宗男氏の質問に問題があるわけでは無い。問題なのは沖縄の帰属について曖昧な政府の答弁である。この日本政府の曖昧な答弁は太平洋への出口として沖縄を狙っている中国政府を大喜びさせている。この答弁から七年後の平成二十五年五月一二日、「人民網日本語版は社説で「中国は三つのステップで『琉球再議』を始動できる」という記事を掲載した。この3つのステップとは、第一ステップ「日本が琉球を不法占拠した歴史を世界に周知させる」。第二ステップ「日本の対中姿勢を見たうえで、中国政府として正式に立場を変更して琉球問題を国際的場で提起させるかどうかを決定する」。第三ステップ「日本が中国の台頭を破壊する急先鋒となった場合、中国は実際の力を投じて沖縄地区に『琉球国復活』勢力を育成すべきだ」である。 

 平成二二年の尖閣諸島沖中国漁船衝突事件以降、人民日報などの中国のメディアでは、「日本には琉球の主権は無い」という趣旨の論文が多数出始めた。しかし、現在、中国政府の公式な立場は、沖縄の主権は日本にあると認めており、外交問題にはなっていない。これまであえて、民間レベルの主張に押さえていたが、「今後の日本の対中姿勢次第では外交問題に格上げするぞ!」というのがこの社説の趣旨である。そして、格上げするためには、「日本が琉球を侵略した」という国際世論をつくると明言しているのである。

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