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【河崎真澄のチャイナウオッチ】中国の外貨準備、年内3兆ドル割れか 資産逃避とトランプ旋風のダブルパンチで外資締め付け、「本国送金がストップ」と頭抱える商社幹部

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【河崎真澄のチャイナウオッチ】
中国の外貨準備、年内3兆ドル割れか 資産逃避とトランプ旋風のダブルパンチで外資締め付け、「本国送金がストップ」と頭抱える商社幹部

中国の通貨、人民元の札。中国の外貨準備高は減少が止らない(ロイター) 中国の通貨、人民元の札。中国の外貨準備高は減少が止らない(ロイター)

 しかも今回の米連邦準備制度理事会(FRB)の1年ぶりの利上げを受け、中国からの資本流出が加速しており、元安圧力はさらに拡大し、人民銀行の介入を招く“負のスパイラル”が日に日に強まっている。

 人民銀行や国有商業銀行は外貨流出を食い止めようと、国外への資金持ち出しに関する制限をこぞって強化している。中国で爆発的に普及している「銀聯カード」に海外での使用額に上限を厳しく定めたり、海外在住の家族への送金も大幅に規制したりしている。

 それでも、米財務省が発表した国際資本収支統計で10月末時点の米国債保有高で、日本が中国を抜いてトップとなったことが分かった。日本が首位になるのは15年2月以来1年8カ月ぶり。元買いドル売りの介入による外貨準備の取り崩しで、中国は米国債の保有高を減らしたとみられる。

 加えて問題なのは日本企業を含む外資企業への締め付け。「中国国内で得た元建ての利益をドルや円に替えて日本の本社に送金する作業がほぼストップさせられており、配当もままならない事態だ」と大手商社の幹部は頭を抱えている。

 対中進出した日本企業が抱える元建ての資金は、香港も含む海外に持ち出しにくい状況が続いており、結局は中国国内で再投資に回すか、従業員の給与などに充てるしかないが、「それだけでは日本企業にとって中国は“アリ地獄”で、株主や投資家にとって何の意味も意味もない」(証券アナリスト)との苦境に。

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