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【ビジネス解読】サムスン発火に続いて現代自動車は欠陥隠し…韓国、財閥経営の限界が露呈した

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【ビジネス解読】
サムスン発火に続いて現代自動車は欠陥隠し…韓国、財閥経営の限界が露呈した

現代自動車では欠陥隠し疑惑が浮上している(AP) 現代自動車では欠陥隠し疑惑が浮上している(AP)

 品質向上を掲げても、財閥経営で圧倒的な権限が集中している鄭会長が、トヨタ自動車やフォルクスワーゲンなど日米欧の有力メーカーへの対抗心をむき出しに世界販売の拡大戦略の旗を降れば、現場が目に見える成果を出そうと営業優先に走りやすくなることは想像に難くない。染みついた企業体質の変革がいかに困難かは、品質問題の度重なる不正で経営を傾けた三菱自動車の例をみれば明らかだ。

 自動車分野で定評のある米調査会社、JDパワーの2016のリポートによると、購入後約3カ月を対象とする米国での初期品質調査で、現代自グループは傘下の起亜ブランドがトップ、現代ブランドが3位に入っている。ところが、同じJDパワーが行った購入後3年が経過したユーザーを対象とする耐久品質調査では、起亜ブランド、現代ブランドとも業界平均水準を下回った。消費者の車選びの参考にされることも多い初期品質の評判は良いが、時間の経過とともに、車の不具合件数が増えていることを示すこの結果は興味深い。

 百戦錬磨の鄭会長の目の黒いうちは、品質問題で経営を傾けるような事態の悪化は避けるだろうし、今回の欠陥隠し疑惑もどうにか乗り切るのだろう。だが安全軽視のつけはどこかで払わされる。

 燃費不正の際の人事刷新のように、再び「トカゲの尻尾切り」的に担当者の責任に事を矮小(わいしょう)化し、経営責任や企業体質を直視することを怠れば、いずれ問題は再燃する。

 次世代のエコカーや人工知能も活用した自動運転の開発など、かつてない技術の転換期を迎えた自動車業界にあって、安全性や品質で消費者の信頼を得られないメーカーが生き残れるはずはない。

 いまは想像もしていないだろうが、日産自動車の出資案に三菱自動車が頼らざるを得なかったように、企業体質の改革や競争力の補完へ、現代自が“助け舟”を求める局面がいつか訪れるかもしれない。(池田昇)

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