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【防衛最前線(91)】中国の制空権獲得を阻む陸自の03式中距離地対空誘導弾 改良型は米軍関係者もうならせた

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【防衛最前線(91)】
中国の制空権獲得を阻む陸自の03式中距離地対空誘導弾 改良型は米軍関係者もうならせた

陸上自衛隊の03式中距離地対空誘導弾の発射装置。キャニスターに6発の誘導弾が装填できる=9月24日、那覇市の陸自那覇駐屯地(杉本康士撮影) 陸上自衛隊の03式中距離地対空誘導弾の発射装置。キャニスターに6発の誘導弾が装填できる=9月24日、那覇市の陸自那覇駐屯地(杉本康士撮影)

 03式は同時に複数の目標に対処する能力を備えたフェーズドアレイ・レーダーを搭載。敵航空機や巡航ミサイルの情報を受け取ったレーダーが目標を捜索、探知、追尾する。発射された誘導弾はレーダーの信号を受け取りながら敵に接近。最後は誘導弾が電波を発し、目標を捕捉して撃墜する。

 垂直発射方式であるため、森の中やビルの谷間からも発射できる。発射装置は重装輪装甲車に搭載されており、泥まみれの不整地からでも敵航空機を狙い撃つことが可能。コンピューター制御されているほか、改良ホークでは4つあったレーダーが1つになったため、運用に要する人員が大幅に削減された。

 防衛省はさらに進めて、次世代型の「中SAM改」の開発を22年度から行ってきた。

 「米軍ホワイトサンズ射場(WSMR、米ニューメキシコ州)で行われた『チューサムカイ』の発射実験では標的を100%撃墜し、WSMRのエンジニアをうならせた」

 米陸軍ホームページは昨年11月5日、中SAM改の発射実験の結果について、驚きをもって報じた。中SAM改の開発は、射程延伸やネットワーク交戦能力の向上が目的。防衛省は来年度予算案の概算要求で中SAM改1式の取得費117億円を計上した。30年度までに5式調達する方針だ。

 防衛省は地対艦誘導弾に関しても来年度予算の概算要求で改良型12式地対艦誘導弾(SSM)の取得費を計上しており、これも南西諸島に配備する計画。中SAMとSSMは有事の際、日本列島南端-台湾-フィリピンを結ぶ「第1列島線」を突破して西太平洋での行動の自由を確保しようとする中国軍を迎え撃つ役割を担うことになる。(杉本康士)

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