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【反原発エレジー】三反園訓知事の「原発即時停止」要求は自縄自縛ではないか? 権限もなければ知識もなし…規制委もあきれる大暴走はいつまで続く

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【反原発エレジー】
三反園訓知事の「原発即時停止」要求は自縄自縛ではないか? 権限もなければ知識もなし…規制委もあきれる大暴走はいつまで続く

九州電力からの回答書受け取り後、記者の質問に答える鹿児島県の三反園訓知事=9日午後、鹿児島県庁 九州電力からの回答書受け取り後、記者の質問に答える鹿児島県の三反園訓知事=9日午後、鹿児島県庁

 実際、熊本地震の震源から約120キロ離れた川内原発で観測された揺れは、8・6ガル~12・6ガルで、原子炉が緊急停止する基準の80~260ガルと比べても十分に小さかった。規制委の田中俊一委員長も三反園氏の要請について、「現状では運転に問題はないと考えている。何を点検するのか、全然私には理解できない」と突き放した。

焦点は定期検査後

 三反園氏が何度要請しようとも、九電は、川内原発の即時停止には応じない方針だ。知事の停止要請に応じて2基を止めれば、代替となる火力発電の燃料代として1カ月で約100億円の出費が生じる。また、前例をつくれば、審査中の玄海原発(佐賀県)を含め、今後再稼働する他原発への影響も避けられない。何より、安全が確認された原発を止める理由はどこにもない。

 ただ、問題は10月から始まる定期検査終了後の再稼働だ。いくら法的拘束力がないとはいえ、原発が立地自治体の首長の同意なしに再稼働した例はない。三反園氏は定期検査中に九電が行う特別点検に、外部の専門家とともに立ち会いたいとしており、仮に科学的な根拠に基づく疑問や要望があれば、九電も対応せざるを得ない。丁寧に対応していくことで、最終的に知事の同意を得たい考えだ。

 住民の生命維持と経済活動に欠かせない電力を「いつも」「当たり前」に供給することが電力会社の最大の使命だ。川内原発は昨年8月の再稼働後、綱渡りだった九電の電力供給を安定に導いた。避難計画の充実や安全対策の強化は、今後も自治体が事業者と連携して進めるべきだが、一度稼働した原発を長期間停止すれば、相応の代償とリスクが生じる。根拠なき暴走を続ければ、知事の資質だけでなくその責任を問われることになる。

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