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【月刊正論】「昭和天皇=レイプ犯」などというデタラメが世界記憶遺産となる悪夢が動いている 明星大特別教授 高橋史朗

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【月刊正論】
「昭和天皇=レイプ犯」などというデタラメが世界記憶遺産となる悪夢が動いている 明星大特別教授 高橋史朗

姜徳景『責任者を処罰せよ』(1995年/韓国・ナヌムの家「慰安婦」歴史館所蔵)「女たちの戦争と平和資料館」(東京)の入り口横に掲げられた慰安婦の絵画で絵画中央の木に縛り付けられた人物は昭和天皇とされる。昭和天皇をレイプ犯とした「女性国際戦犯法廷」の原点となった絵画だとされる(提供画像) 姜徳景『責任者を処罰せよ』(1995年/韓国・ナヌムの家「慰安婦」歴史館所蔵)「女たちの戦争と平和資料館」(東京)の入り口横に掲げられた慰安婦の絵画で絵画中央の木に縛り付けられた人物は昭和天皇とされる。昭和天皇をレイプ犯とした「女性国際戦犯法廷」の原点となった絵画だとされる(提供画像)

 第五に、社会的・精神的・地域的意義が強調されている「平和の少女像」は、50カ所以上の世界の各地に建てられているが、各地で地域社会を分断し、地域住民の無用の混乱と軋轢をもたらし、申請書が強調している「平和のシンボル」ではなく、「紛争のシンボル」となっており、日米で複数の訴訟が起きている。

 第六に、申請書の冒頭に定義された「慰安婦」とは「1931年から1945年の間日本軍によって性奴隷を強制された女性や少女たち」という表現は、朝日新聞が英語版で繰り返している表現と似通っているが、日本軍が性奴隷を強制したというのは歴史的事実に反する。朝日新聞の誤報の国際的影響について国連で日本政府はくり返し明らかにしてきたが、このような申請書の基本認識に根本的な問題があると言わざるをえない。

女性国際戦犯法廷の原点の絵画も

 次に具体的事例を挙げながら考察を深めたい。

 まず元慰安婦の絵を見ていただきたい。この絵は日本の「女たちの戦争と平和資料館」の入り口横に大きく展示されており、韓国人の元慰安婦・姜徳景(カン・ドクキョン)さんが1995年に描いた絵で、「責任者を処罰せよ-平和のために」と題して、次のように解説されている。

 「姜徳景さんは1929年、韓国・慶尚南道晋州生まれ。1944年、女子勤労挺身隊一期生として富山の軍需工場に送り込まれましたが、逃げ出したところ憲兵に捕まり、強姦されて慰安所に入れられました。1992年、『慰安婦』被害者として名乗り出てからはナヌムの家で暮らしました。そこで初めて絵筆を握り、みごとな作品を次々と描き始めます。肺がん末期の闘病中も日本政府の『国民基金』を厳しく批判。『日本軍の責任者を処罰せよ』と訴え続けました。1997年2月2日、69歳で永眠。この作品は、民衆の手で『慰安婦』制度の責任者を裁こうという女性国際戦犯法廷の動機にもなり、その実現に大きな役割を果たしました」

 ちなみに、この絵を見て「責任者を処罰せよ」という強烈なメッセージに刺激されて、元朝日新聞編集委員の松井やよりが提案して実現したのが「女性国際戦犯法廷」であった。松井は「法廷は、彼女の思いに応えたくて開いたものであった」と明言している(松井やより『愛と怒り 闘う勇気』岩波書店)。

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