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【月刊正論】「昭和天皇=レイプ犯」などというデタラメが世界記憶遺産となる悪夢が動いている 明星大特別教授 高橋史朗

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【月刊正論】
「昭和天皇=レイプ犯」などというデタラメが世界記憶遺産となる悪夢が動いている 明星大特別教授 高橋史朗

姜徳景『責任者を処罰せよ』(1995年/韓国・ナヌムの家「慰安婦」歴史館所蔵)「女たちの戦争と平和資料館」(東京)の入り口横に掲げられた慰安婦の絵画で絵画中央の木に縛り付けられた人物は昭和天皇とされる。昭和天皇をレイプ犯とした「女性国際戦犯法廷」の原点となった絵画だとされる(提供画像) 姜徳景『責任者を処罰せよ』(1995年/韓国・ナヌムの家「慰安婦」歴史館所蔵)「女たちの戦争と平和資料館」(東京)の入り口横に掲げられた慰安婦の絵画で絵画中央の木に縛り付けられた人物は昭和天皇とされる。昭和天皇をレイプ犯とした「女性国際戦犯法廷」の原点となった絵画だとされる(提供画像)

根本認識から問題ある申請内容

 申請史料の基本的問題点は以下の通りである。

 第一に「女性国際戦犯法廷」や日本の下級裁判所の訴訟文書が申請されていることだ。「女性国際戦犯法廷」とは、日本の慰安婦問題に対する責任追及のために、法廷を模した民間団体の抗議活動である。「裁判」「法廷」「判決」などと称してはいるが、一般の裁判とは異なる名ばかりのイベントであり、弁護人不在のまま「天皇裕仁及び日本国を、強姦及び性奴隷制度について、人道に対する罪で有罪」という「判決」が出された。この「法廷」を取材したNHK教育テレビ「ETV2001 問われる戦時性暴力」が2001年1月の放送前になって大きく内容が変更され裁判沙汰となったことでも注目を集めた。

 「女性国際戦犯法廷」の検事役を務めた北朝鮮の代表者は日本政府から北朝鮮の工作員と認定され入国ビザの発行を止められた人物とされ、「法廷」自体が「北朝鮮による工作活動」-とも批判された。

 また、そもそも昭和天皇をレイプと性奴隷制度の「中核の戦争犯罪人」に仕立て上げる、という内容に対して「常軌を逸した極左的プロパガンダ」などと批判を浴びたいわくつきのイベントで「世界の記憶」遺産にふさわしいとは到底言えないものである。

 第二に、あらゆる角度から客観的に検証されていない元慰安婦の口述記録や、現在も継続中で評価が定まっていない活動の資料が多く申請されている。これらも「世界の記憶」遺産にはふさわしくない。

 第三に、日韓合意に反対する、政治的に偏った市民運動団体と研究者による申請は、記憶遺産制度改革の包括的見直しの視点として指摘されている「申請意図の中立性」「潜在的議論のある申請と登録に関する機微な案件の取扱い」の観点から問題がある(『正論』平成28年8月号の拙稿「世界記憶遺産「慰安婦」共同申請資料の欺瞞」参照)。

 第四に、「女性国際戦犯法廷」や「平和の少女像」(慰安婦像)などの「世界的意義」が強調されているが、前提となっている「慰安婦20万人」「軍の強制連行」「性奴隷」はいずれも歴史的事実に反し、安倍晋三首相も国会で明確に反論している。

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