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【満州文化物語(31)特別編】同窓の権力者に粛正された満州人脈は…「同徳台」=満州国軍官学校の光と影

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【満州文化物語(31)特別編】
同窓の権力者に粛正された満州人脈は…「同徳台」=満州国軍官学校の光と影

満州国陸軍軍官学校時代の金光植氏(中)=同氏提供 満州国陸軍軍官学校時代の金光植氏(中)=同氏提供

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クーデター先陣は後輩

 1961年5月16日、韓国陸軍第2軍副司令官、朴正煕(パクチョンヒ=当時少将、満州国陸軍軍官学校2期、後に韓国大統領)が主導した軍事クーデターが勃発する。

 同日早朝、決起部隊の先陣を切って首都ソウルへ突入したのは軍官学校の後輩で、第1海兵旅団を率いる准将、金潤根(キムユングン、90)=軍官学校6期、後に韓国海兵隊中将=であった。

 決起には軍官学校の先輩、李東河(イドンハ)、朴林恒(パクイムハン)、李周一(イジュイル)=いずれも1期=らも参画。クーデターを成功させた朴は国家再建最高会議議長に就任、63年には韓国大統領の座に就く。満州人脈は主要勢力の1つだった。

 金潤根は『韓国現代史の原点-朴正煕軍事政権の誕生』にこう書いている。

 《満州国軍官学校は、その所在地から同徳台(どうとくだい)の通称があった。ソウル近辺に勤務する同徳台出身の将校達は、週末になると中華料理屋に集まって…憂国の悲憤慷慨(ひふんこうがい)を吐露する会合に変わっていった》。朴正煕も軍官学校の後輩をかわいがり、「同徳台」の会合にはポケットマネーを惜しみなく出していたという。

 ただし、金潤根がクーデターの先陣を切ることになったのは同徳台のつながりがあったとはいえ、いくつかの偶然が重なった結果であった。金はこう振り返る。《政治的野心を見せたこともないし、朴正煕将軍と親しい間柄でもない…どうしてクーデターの先陣をきってソウルに突入したのか…筆者自身、不思議に思っている》(同書より)

 だが、その行動は否応なく金を「政治の世界」に引き込んでしまう。

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