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【野口裕之の軍事情勢】相模原市19人刺殺事件はナチスのT4作戦だったのか? 容疑者が感化されたヒトラーの歪んだ思想を紐解く

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【野口裕之の軍事情勢】
相模原市19人刺殺事件はナチスのT4作戦だったのか? 容疑者が感化されたヒトラーの歪んだ思想を紐解く

「津久井やまゆり園」で19人を殺害したとして逮捕された植松聖容疑者。「ヒトラーの思想が降りてきた」と話していた=7月27日午後、相模原市緑区(桐原正道撮影) ※一部画像を処理しています※ 「津久井やまゆり園」で19人を殺害したとして逮捕された植松聖容疑者。「ヒトラーの思想が降りてきた」と話していた=7月27日午後、相模原市緑区(桐原正道撮影) ※一部画像を処理しています※

 乱射事件を起こしたイラン人少年もヒトラーを崇拝

 実際、植松容疑者は事件3日前の7月23日、ドイツ・ミュンヘンのマクドナルドで9人が射殺された銃乱射事件についてツイッターで触れている。

 《同時刻にドイツで銃乱射。玩具なら楽しいのに》

 かたわらには、友人とモデルガンに興じる写真が貼り付いていた。

 ところで、ミュンヘン乱射事件で、犯行後に自殺した犯人(18)はヒトラーの崇拝者だった可能性が高い。犯人の少年は、自身の誕生日がヒトラーと同じ4月20日で「栄誉だ」と、周囲に漏らしていた。さらに、自分がドイツとイランの二重国籍だと誇っていた。

 「イラン系」かつ「イスラム教徒」がなぜ、ヒトラーに傾倒し、ドイツとの二重国籍を誇りに思うのか…。いささか説明が必要になる。

 イランのペルシア語や南アジアなどに流布するサンスクリット語は、ギリシャ・ラテン語との類似性が高いとする《インド・ヨーロッパ語族》説が、近代に入り唱えられた。同説によれば、インド・ヨーロッパ語族を使う民族は全て《アーリア人》。従って、アーリア人たるイラン人もヨーロッパ人と同系というロジックだ。

 ナチスがドイツ人の人種的優越性を主張し、ユダヤ人排斥の理論的支柱に悪用したのが、この悪名高き《アーリア人仮説》であった。いわく、ドイツ人を構成するゲルマン民族こそ最も優秀なアーリア人で、アーリア人だけが正統ドイツ人だとか。

 確かに「イラン」は「アーリア人の」「アーリア人の国」の意味だが、言語起源説やそれに基づく人種説は、言語に類縁性が認められるものの、疑似科学だと批判のほうが強い。

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