産経ニュース

【桜木紫乃に聞く】「ストリップは20分間の短編小説だと思った」 踊り子の物語「裸の華」を書いたのは1通の手紙がきっかけだった

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【桜木紫乃に聞く】
「ストリップは20分間の短編小説だと思った」 踊り子の物語「裸の華」を書いたのは1通の手紙がきっかけだった

「何でも一生懸命やっていれば、恥ずかしいという気持ちはなくなっていく」と話す桜木紫乃さん 「何でも一生懸命やっていれば、恥ずかしいという気持ちはなくなっていく」と話す桜木紫乃さん

 北海道を舞台に小説を書き続ける直木賞作家、桜木紫乃さん(51)の新作長編『裸の華』(集英社)は、けがで踊れなくなったストリッパーが主人公。踊りに恋し、踊りに人生をかけた女の矜恃が描かれるとともに、人にとって“恥”とは何かを考えさせられる。自他共に認めるストリップファンでもある桜木さんに、新作にかけた思いを聞いた。

(村島有紀)

 「こんな世界があるのかと。初めてストリップを見たとき、これは20分間で表現する短編小説だと思った。舞台も小説も一期一会の闘い。私の仕事と同じフィクションであり、お客さんを満足させなければ“負け”」

 小説の主な舞台は札幌の繁華街、すすきの。神奈川の舞台で足を骨折し、踊れなくなった40代のストリッパー、ノリカはすべてを捨てて故郷に戻り、雑居ビルの2階を借りてダンスシアター(ショーパブ)をオープンする。ノリカの前に現れた2人の20代のダンサー、腕のいいバーテンダーなど個性的な脇役たちも魅力を放つ。「死ぬまで踊りたい」と願うダンサーとその周辺の人々を題材にした再生の物語だ。

 執筆のきっかけの一つは、直木賞受賞後に編集部に届いた1通の手紙。差出人の住所はなく、白い紙に5行だけ。「おめでとう。粘り腰の勝利ですね」などとあった。桜木さんが30代のころ、新人賞を取ったものの本を出せずにいた苦しい時期に出会い、数年前に姿を消した元ストリッパーからだった。「うれしかった。表現者として大事なことを教わり、励まされた。この本で『私頑張ってます』と感謝の気持ちを伝えられたら」

続きを読む

このニュースの写真

  • 「ストリップは20分間の短編小説だと思った」 踊り子の物語「裸の華」を書いたのは1通の手紙がきっかけだった
  • 「ストリップは20分間の短編小説だと思った」 踊り子の物語「裸の華」を書いたのは1通の手紙がきっかけだった
  • 「ストリップは20分間の短編小説だと思った」 踊り子の物語「裸の華」を書いたのは1通の手紙がきっかけだった

「ニュース」のランキング