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【iRONNA発】共産党議員「人殺す予算」発言のホンネと安保法「違憲多数決」の誤解 田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)

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共産党議員「人殺す予算」発言のホンネと安保法「違憲多数決」の誤解 田中秀臣(上武大学ビジネス情報学部教授)

参院選に向け街頭で支持を訴える共産党の志位委員長=6月5日午後、札幌市中央区 参院選に向け街頭で支持を訴える共産党の志位委員長=6月5日午後、札幌市中央区

 例えばアベノミクスのうち、金融政策はリフレ政策ともいわれているが、このリフレ政策を支持しているマルクス経済学者もしくはその影響にある人は、筆者の知る限り、日本では松尾匡・立命館大学教授と稲葉振一郎・明治学院大学教授の二名ぐらいである。他の数千名に達するだろうマルクス経済学者たちはリフレ政策に反対か懐疑的である。マルクス経済学者に「リフレ政策は正しいか否か」を聞き、その結果を陪審定理で判断したら、間違いなく、リフレ政策は「誤ったもの」になってしまうだろう。つまりこのケースもそうだが、自衛隊=違憲という政治バイアスをもつ憲法学者が多数のケースに陪審定理を単純に応用するのは正しくないのだ。

 ちなみに自衛隊を合憲とする人たちだけに絞り、陪審定理を適用しなおすと、安保法制が違憲であるという人たちが「正しい意見」になる確率は約55%になる。約99%とした坂井氏とは違い、まさに安保法制が専門家の見地からみても容易にどちらが「正しい解釈」であるのか、少なくとも陪審定理ではほぼ半々だ。このような安易な理論の援用ではなく、安保法制が日本の安全保障という現実の前でどのような意味をもつか、それと憲法解釈との真摯な対話という、まさに立憲主義の本義に沿って問うべきことだろう。

田中秀臣 上武大学ビジネス情報学部教授、経済学者。1961年生まれ。早稲田大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。専門は日本経済思想史、日本経済論。主な著書に『経済論戦の読み方』(講談社現代新書)『デフレ不況 日本銀行の大罪』(朝日新聞出版)など多数。近著に『ご当地アイドルの経済学』(イースト新書)。

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