産経ニュース

【遠藤良介の視線】プーチン大統領の身勝手な「愛国心」が社会の断絶を深めている

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【遠藤良介の視線】
プーチン大統領の身勝手な「愛国心」が社会の断絶を深めている

プーチン大統領(ロイター) プーチン大統領(ロイター)

 ご無沙汰していたロシア人の同業者に出くわし、豹変ぶりに驚かされることが少なくない。客観的に物を見ると思っていた人が、一変してプーチン露政権の盲目的な礼賛者になっている。「政権の対外政策は完全に正しい」と彼らは力説し、特に2014年3月のウクライナ南部クリミア半島併合については全く話がかみ合わない。

 ウクライナでは14年2月、大規模デモを背景に親露派政権が崩壊し、親欧米派が実権を掌握。プーチン政権は親欧米派を「ファシスト」と称するプロパガンダ(政治宣伝)を展開し、「ロシア系住民の保護」を名目に、独立とロシア編入を問うクリミアの住民投票を後押しした。露軍部隊も派遣して行われた住民投票と併合は、ウクライナの法にも国際合意にも違反していた。

 しかし、プーチン政権の礼賛者は「クリミアは民意によってロシアに編入されたのだ」とし、「ウクライナに非合法のファシスト政権が発足した以上、内外の法は一切の効力を失ったに等しい」などとまくしたてる。当時の親露派大統領は自ら逃亡し、議会で暫定政権が選出されたのだが、聞く耳は持てないようだ。

「ニュース」のランキング