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【海底資源「夢の泥」はいま(2)】トウ小平の戦略・中国レアアース開発で荒れ果てた山に無数の酸溶液の池 住民は歯が抜け…陸上破壊進み海洋進出か

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【海底資源「夢の泥」はいま(2)】
トウ小平の戦略・中国レアアース開発で荒れ果てた山に無数の酸溶液の池 住民は歯が抜け…陸上破壊進み海洋進出か

中国・江西省の山間部のレアアース採掘現場 =平成25年6月(宮崎紀秀氏提供) 中国・江西省の山間部のレアアース採掘現場 =平成25年6月(宮崎紀秀氏提供)

 中国のレアアース開発は、最高指導者だったトウ小平が約24年前に改革開放と経済成長を呼びかけた「南巡講話」で述べた言葉が原動力となってきた。

 「中東有石油、中国有稀土、一定把我国稀土的優勢発揮出来」

 「中東には石油があるが、中国にはレアアースがある。中国はレアアースで優位性を発揮できるだろう」という意味だ。

 中国はレアアースの偏在性を十二分に利用してきた。レアアース鉱床は米国や豪州などの陸上にも分布しているが、中国以外では鉱床に含まれるトリウムなどの放射性元素の処理という環境問題がネックとなって開発は難しい。

 レアアースのうち、ジスプロシウムやテルビウムなどの重レアアースは、日本が得意とする最先端のハイテク製品には欠かせないが、量も少なく、中国一国がほぼ独占。平成22年9月の尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖の漁船衝突事件を機に、禁輸という強気な態度で日本を「レアアースショック」で揺さぶることができたのもこの偏在性が背景にある。

 しかし、ここにきて中国は自国の陸上レアアース資源の開発は限界だと気づき始めているとの見方も出ている。

 重レアアース鉱床は中国でも南部にしか存在しない。北京を中心に活動するジャーナリスト、宮崎紀秀(45)は3年ほど前、中国南部の江西省のレアアース鉱床を取材したことがある。

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