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【海底資源「夢の泥」はいま(1)】脱・資源貧国、日本の切り札「レアアース泥」に中国の触手 南鳥島南方で探査契約

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【海底資源「夢の泥」はいま(1)】
脱・資源貧国、日本の切り札「レアアース泥」に中国の触手 南鳥島南方で探査契約

 27年6月、中国の通信社、新華社はこんな見出しの記事を流した。《中国 インド洋で埋蔵量が豊富なレアアース鉱を初発見》

 実はこれも加藤がその2年前に国際学術誌に発表済みのもの。発見の手柄の既成事実化は、日本の領土である尖閣諸島を自国領と主張し続ける手法と同じだ。

 「南鳥島周辺のレアアース泥を開発する、という意志は見せておかないといけない。中国の海洋開発は日本を追い越すのが目標ですから」。こう警鐘を鳴らす研究者もいる。

 「東大コンソーシアム」は南鳥島沖から泥を引き揚げる実証試験を2年後には行いたいとしている。30・8億円と見込まれるコストが課題だが、いま日本にとって重要なのは中国に後れを取らないことだ。=敬称略

 日本人が海底鉱物資源のレアアース泥を発見して約5年。当時、本紙は「夢の泥」として報じた。日本が「資源国」となる可能性を秘めた「夢の泥」のいまを追う。(編集委員 斎藤浩)

【用語解説】レアアース泥 レアアースはジスプロシウム(Dy)やネオジム(Nd)など17種類からなる元素の総称。「希土類」とも呼ばれる。東大の加藤泰浩教授はレアアースを豊富に含む海底泥をタヒチ沖や南鳥島沖で発見し、レアアース泥と名付けた。質量の重いものと軽いものがあり、Dyやテルビウム(Tb)など10種類は「重レアアース」と呼ばれ、陸上の鉱床では中国に集中。残るNdなどは「軽レアアース」に区分される。エアコン、スマートフォン、液晶テレビ、LED電球からインフルエンザ治療薬の合成触媒…。私たちの生活のあらゆる物に微量ながらレアアースは使われ、「産業のビタミン」と呼ばれる。

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