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【衝撃事件の核心】
生卵、皿、ミカンが空から次々降ってくる…マンション街・武蔵小杉を悩ます悪質ないたずらは一体誰が?
生卵にペットボトル、皿、果てはミカンまで…。都心へのアクセスの良さで人気上昇中の武蔵小杉駅周辺(川崎市中原区)で、タワーマンションからさまざまな物が落下し、通行人や近隣住民を恐怖に陥れている。神奈川県警中原署は、軽犯罪法違反(危険物投注)で捜査しているが、ほとんどの事案が未解決のまま。「住みやすい街ランキング」ではトップ5に入る“憧れの街”に今、何が起きているのか。(那須慎一)
上を見上げると
「時々ハッと思い出し、上を見上げることがあります。やっぱり怖いですよね」
皿やペットボトルなどが投げ落とされたとされる47階建てタワーマンション(高さ約170メートル)に住む主婦(60)は、こう嘆く。
落下物が相次いで発見されたマンション前の歩道。平日の昼間歩いてみると、赤ん坊を連れた母親や買い物に向かう主婦、サラリーマンらが頻繁に行き交う。朝の通勤通学の時間帯には人であふれ、ごったがえすという。
このマンションは、JR横須賀線と南武線、さらに東急東横線が乗り入れる武蔵小杉駅にほど近い。周辺にも50階近いタワーマンションが立ち並んでおり、歩行者が落下物に気付いて避けるのは至難の業だ。
再開発が進んで
同駅周辺はもともと、NECなど大手企業の事業所や関連企業の工場が集積していたが、閉鎖や移転などが相次ぎ、ここ10年ほどで再開発が一気に加速。都心へのアクセスの良さも相まって、タワーマンションが林立した。
「リクルート住まいカンパニー」(東京)の「2016年版みんなが選んだ住みたい街ランキング」の関東版によると、武蔵小杉は東京・恵比寿や横浜などに次ぐ4位に輝き、平成24年の15位から大きく躍進した。
“ハイソ”な街へと変貌した武蔵小杉に住むセレブな主婦層は「ムサコマダム」と呼ばれ、街中のカフェでは優雅な雰囲気を漂わせながら、くつろぐ姿が見られる。