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【薬価危機-迫られる選択(2)】国と製薬会社、高額薬めぐる攻防 引き下げルール化に米業界反発「1日延命 いくら払えるか」

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【薬価危機-迫られる選択(2)】
国と製薬会社、高額薬めぐる攻防 引き下げルール化に米業界反発「1日延命 いくら払えるか」

 実は、患者団体も高額薬引き下げの新ルールに複雑な表情をにじませる。治療法の少ない疾病では特に、新薬の登場だけが頼みの綱。開発費を確保してこそ、次の技術革新につながるという企業側の論理に理解を示すからだ。

 PhRMAのグレイソン氏は警告する。「結果として、日本の患者は革新的な医薬品を入手するのが遅れることになる」

 新薬の価格設定は年4回、製薬会社と厚生労働省の間で行われる。

 製薬会社は新薬に高い価格をつけたい。国は、企業に開発費を回収してもらいつつ、なるべく安い価格をつけたい立場だ。双方の折り合いがつかず価格がつかなければ、患者は次のタイミングまで、治療の選択肢を失いかねない。

 特に難しいのが、他に比較する対象のない革新的な薬の価格決定だ。開発にかかった費用などを、売れる見込みの薬剤数で割り、そこに1剤ごとの材料費を足すのが基本。患者予測数が少ないと、単価は上がる。

 「オプジーボ」もそんな薬だ。2年前、皮膚がんの一種「悪性黒色腫」の薬として登場。患者予測はピーク時でも470人と少なく、高単価となった。1年半後、非小細胞肺がんに適応が拡大されたため、患者数は2桁も変わり、財政インパクトが一気に膨らんだ。

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