産経ニュース

【視線】チェルノブイリを訪れて 客員論説委員・千野境子

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【視線】
チェルノブイリを訪れて 客員論説委員・千野境子

 チェルノブイリをいつか訪れたいと思ってきた。あの1986年4月26日のニュースを北欧発の外電が世界に初めて伝えた日の夜、私は外信部のデスクだった。

 朝刊最終版ギリギリの時間で、「ソ連で原発事故?」「数千人死亡か」などの一報を半信半疑で出稿したことを覚えている。格納容器のない裸の黒鉛減速軽水冷却炉は、大量の放射能はじめ放射性物質を放出して被害を拡大・広域化させ、ソ連崩壊へのダメ押しをしたのだった。

 ウクライナ政府は5年前から観光客の受け入れを認め、昨年は内外から約1万5千人が訪れたという。私が訪ねた3月下旬も十数人の欧米人グループの姿があった。

 時が完全に止まった過去と、淡々と時を刻む今が併存する、チェルノブイリは世界でやはり特別の空間である。

このニュースの写真

  • チェルノブイリを訪れて 客員論説委員・千野境子

「ニュース」のランキング