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【ビジネス解読】韓国が誇る高速鉄道ヘムに早くも暗雲…最高速度430キロのはずが303キロ 線路能力不足で「宝の持ち腐れ」か

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【ビジネス解読】
韓国が誇る高速鉄道ヘムに早くも暗雲…最高速度430キロのはずが303キロ 線路能力不足で「宝の持ち腐れ」か

韓国が誇る高速鉄道ヘム。最高時速430キロだが、今月行われた試乗会では300キロ超しか出なかった(画像はユーチューブより) 韓国が誇る高速鉄道ヘム。最高時速430キロだが、今月行われた試乗会では300キロ超しか出なかった(画像はユーチューブより)

 フランスと韓国では地形が全然異なる。フランスは平野が多く、地盤が比較的固いのに対し、韓国は山岳が多く、緩い地盤が少なくない。このため、車両はともかく、地盤やトンネルといった土木技術はフランス式に合わせるわけにいかず、整備の最大の課題になったという。JR元幹部は「KTXに乗ると、トンネルの出入りで『キーン』という激しい高音が耳につく。日本の技術ではクリアできる課題を韓国の高速鉄道は今も抱えている」と語る。

 おそらく、時速300キロ超でヘムを走らせるには、車両のさらなる改善や電気系統の見直しにとどまらず、鉄道の基盤やトンネルなどありとあらゆる部分の改善を迫られそうだ。しかし、そういうところに今さらカネはかけられないのが韓国の本音だろう。そのため、ヘムを時速300キロ未満で本格投入するか、「ヘムの輸出」という話が出てきているのだろう。

 もっとも、アジアの高速鉄道整備をめぐっては、日本の新幹線のほか、(新幹線技術をパクったことを否定するが)“独自技術”を前面に押し出す中国の高速鉄道がし烈な競争を繰り広げている。ただ、日中はともに車両の大きさでは共通している上、韓国は土木技術の課題を抱える。

 それよりも、韓国国内では「今すぐの商用化が難しい」(中央日報)という現実を突き付けられた。2007年から15年までの8年間で総額1182億ウォンの予算を投入したヘムが「宝の持ち腐れ」とか「無用の長物」といわれかねない状況になってきた。

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