記事詳細
【普天間返還合意20年】
稲嶺恵一・元沖縄県知事「基本確認書は『玉虫色』に」 地元と県全体で食い違い
--島袋氏がV字案に同意した後、基本確認書を額賀氏と交わした
「基本確認書は県が作成して政府に提案した。玉虫色で(V字案容認か反対か)どちらとも受け取られるものにした」
--なぜ玉虫色に
「同意はできないが、国との全面対立も避ける必要があった。日米でV字案に合意した以上、全面的にノーとも言えない。県はキャンプ・シュワブの陸上部分で暫定ヘリポートを建設することは認めるとも主張していた。(V字案と暫定ヘリポート案を)継続して協議しようというのが基本確認書だったが、協議は進まず、半年後に(知事を)勇退した。名護市がV字案に同意して北部の他の首長が支持し、経済界にも賛成する声があった。四面楚歌(そか)で明確に反対もできなかった」
--同意できなかったのは軍民共用と使用期限が白紙化されたためか
「知事選の公約で軍民共用と使用期限を掲げて当選した。県民に了解を取った範囲でしか動けず、(白紙化されたことに)不満もあり、同意はできなかった」