記事詳細
【学校で酒をつくってみる~トキの島から】
第1部・辛口でいこう(上)日本海を見下ろす高台に「学校蔵」はあった 佐渡で記者が体験!
紙面も酒も「極上辛口」 麹、酵母…専門用語に混乱
国内有数の日本酒王国・新潟。約90の酒蔵があり、国内出荷量は全国3位、吟醸酒など高品質酒の生産量は多い。県内消費量は成人1人当たり13・3リットル(平成25年度)で全国トップ、2位秋田県の同9・7リットルを大きく引き離す。そんな飲んべえの地・新潟で支局勤務4年目を迎える記者が、新潟にいるなら酒を極めたい-と、酒造りに取り組むことになった。(市川雄二)
★ ☆
きっかけは、国の特別天然記念物トキで有名な佐渡島(佐渡市)にある尾畑酒造=平島健社長(51)=への取材だった。同社が2年前から取り組んでいる廃校の小学校校舎を酒蔵として活用する「学校蔵」の取材で昨年12月下旬、島西部の本社を訪ねた。
明治25年創業の蔵は杉玉が飾られ、歴史を感じさせる。甘い香りが漂うなか、金属製の8千から2万リットル入るというタンクが何本も置かれ、かつて米を蒸すのに使った巨大な釜なども置かれていた。