産経ニュース

【月刊正論】近づく尖閣危機…中国による対米プロパガンダ攻勢を侮るべからず 産経新聞特別記者・湯浅博

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【月刊正論】
近づく尖閣危機…中国による対米プロパガンダ攻勢を侮るべからず 産経新聞特別記者・湯浅博

※この記事は月刊正論4月号から転載しました。5月号は4月1日に発売です。ご購入予約はこちらへ。

中国は「対話と威嚇」を織り交ぜる

 確かに中国は、今年の年明け早々から、南シナ海の人工島に航空機を着陸させ、その模様を映像で世界に見せつけた。いったんは引き下げていた石油掘削装置リグも、再びベトナム沖の係争海域に移動させた。さらに2月に入ってパラセル諸島のウッディー島に地対空ミサイル8基を配備して地域の緊張を高めている。そこには理性も法のルールもない。あるのは、力任せに南シナ海を「中国の海」にする海洋主権の既成事実化である。

 中国による南シナ海「独り占め戦術」に気を取られているうちに、今度は東シナ海の尖閣諸島周辺でも、中国の公船がプレゼンスを一気に高めている。彼らは戦術を次々に変えながらヒタヒタと、かつ確実に力を見せつけてくる。

 尖閣諸島周辺では、機関砲を搭載した中国公船をはじめて日本領海に侵入させた。侵入公船は中国海軍のフリゲート艦が偽装している疑いが消えない。しかも、送り込んでくる海警の艦船が徐々に大型化して、まもなく1万2000トンの新造艦「2901」がやってくる。日本最大の巡視船は8000トンだから、1万トンを超えてくるとさすがに威圧感はすさまじい。

「ニュース」のランキング