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【秘録金正日(67)】正恩後継考え始めたきっかけは軽い脳卒中 矢先に切り倒された3代世襲偶像化の“物証”

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【秘録金正日(67)】
正恩後継考え始めたきっかけは軽い脳卒中 矢先に切り倒された3代世襲偶像化の“物証”

北朝鮮の幹部向け宣伝映像に登場した高英姫、金正恩とみられる母子(RENK提供) 北朝鮮の幹部向け宣伝映像に登場した高英姫、金正恩とみられる母子(RENK提供)

 「金正日(キム・ジョンイル)は、寄り難いほど元気だった。一見、デブのようだが、登山や階段を駆け上がるとき、随行員がついていけないほど体力があった」。11年間、金正日の警護官を務めた李英国(リ・ヨングク)は、こう振り返る。それが2007年あたりから老いが目につき始めた。激務に加え、不摂生な生活が健康をむしばんでいた。

 06年末から07年初めごろ、軽微な脳卒中を起こし、右腕を自由に動かせなくなる。外部には固く秘匿されたが、米韓情報当局は、趣味で毎週行っていた射撃をやめ、狩猟にも出かけなくなったとの情報を入手、正日の健康状態をいっそう注視するようになる。

 正日が無理を重ねたのには理由がある。核開発をてこに韓国や国際社会から支援を引き出し、後継体制を固めることを急いでいたフシがある。

 06年の新年の辞で「今年は、社会主義強盛大国の黎明(れいめい)となる年」だと訴え、07年11月には、父、金日成(イルソン)の生誕100年に当たる12年に「強盛大国」を実現することを目標に掲げ、「強盛大国の大門を開く」と経済建設を鼓舞する。

 しかし、国際社会の逆風に遭う時期とも重なる。米国の金融制裁であり、06年7月の弾道ミサイル発射と10月の核実験を受けた国連安全保障理事会による初の制裁決議だ。

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