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【伝える ある震災遺族の5年(3)】神戸、御巣鷹山、息子の母校、そして女川…「絶対に忘れさせない」の思いで語り継ぐ

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【伝える ある震災遺族の5年(3)】
神戸、御巣鷹山、息子の母校、そして女川…「絶対に忘れさせない」の思いで語り継ぐ

阪神大震災の慰霊法要に参加した田村さん夫妻。津波の犠牲となった息子の健太さんの名が書かれた竹灯籠を見つめる=1月17日午前5時38分、神戸市長田区の御蔵北公園(頼光和弘撮影) 阪神大震災の慰霊法要に参加した田村さん夫妻。津波の犠牲となった息子の健太さんの名が書かれた竹灯籠を見つめる=1月17日午前5時38分、神戸市長田区の御蔵北公園(頼光和弘撮影)

 惨事なぜ起きたのか追及

 1月17日の早朝、神戸市長田区の「御蔵(みくら)北公園」。100本を超えるろうそくの灯りが揺れる中、全国の僧侶らによる法要が執り行われた。そこには、田村孝行さん(55)夫妻の姿があった。

 「絶対に忘れさせない。これからも語り継いでいきます」

 平成7年の阪神大震災が発生した午前5時46分、犠牲者に祈りをささげた妻の弘美さん(53)は決意を新たにした。

 「ただただ感謝。ここまでしていただいて…。健太が生きていたときのことを伝えることができた」

 法要の後、夫妻は阪神大震災の犠牲者遺族と面会。その遺族や長田区の地元住民らが協力して公園近くで開いた写真展には、津波の犠牲となった息子の健太さんの写真も加えられた。

 孝行さんは健太さんの就職活動中、「地域密着で地元に貢献する企業が良いのでは」と助言したことがある。写真展に飾られた健太さんの姿は、七十七銀行南町通支店(仙台市青葉区)に勤務していたとき、大崎八幡宮で行われた「どんと祭」の裸参りに白装束で参加する姿だった。

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