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【医療最前線】恐怖! 抗生物質が効かない耐性菌が増加中 家畜の腸内で増えた耐性菌、肉食べて影響も

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【医療最前線】
恐怖! 抗生物質が効かない耐性菌が増加中 家畜の腸内で増えた耐性菌、肉食べて影響も

抗菌薬の適正使用を求めるポスター 抗菌薬の適正使用を求めるポスター

 抗菌薬(抗生物質)が効かない「耐性菌」が世界中で問題となっている。日本でも平成26年、大阪府の病院で、多くの細菌に効き「最後の切り札」とされるカルバペネム系抗菌薬の耐性を持った細菌が長年、複数の患者に院内感染していたことが分かり、関係者に衝撃を与えた。今年のG7サミットでは抗菌薬耐性菌問題(AMR)の対策が主要議題のひとつとなる見込みで、医療現場でも抗菌薬の過剰な使用を控える動きが広がる。官民あげての「耐性菌」対策は今年、いよいよ本格化する。

 「風邪に抗生物質が効かないことを知らない患者さんも多い。医師が丁寧に説明することが求められています」と語るのは、耐性菌に詳しい国立国際医療研究センター国際感染症センター(東京都新宿区)の忽那賢志(くつな・さとし)医師だ。

 忽那医師によると、風邪の多くはウイルスが上気道に感染することで起きる。インフルエンザや乳幼児の呼吸器感染症「RSウイルス感染症」なども代表的なウイルス感染症だ。抗生物質は細菌感染には効果があるが、ウイルスには効果がない。

 多くのウイルス感染症に特効薬は存在しないが、風邪を引いたら抗生物質が効くと信じている患者はいまだ多い。医師の側も、少ない時間で多くの患者を診るため、何に感染しているかを調べるより抗菌薬を処方することを優先しがちだ。ウイルスか細菌かの診断があやふやなときや、ウイルス感染症と診断しても、患者が細菌に二次感染するのを予防する目的で、抗菌薬を処方することが少なくないという。

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