記事詳細
【衝撃事件の核心】
北朝鮮が日本国内から韓国内の工作員を操っていた! 明かされた情報機関「225局」活動の一端とは

北朝鮮は過去、多くの日本人を拉致したことが明らかになっている。日本を舞台にした諜報事件が数多く発生。戸籍を乗っ取り、日本人に成りすます「背乗り」で暗躍した工作員もいた。不正輸出事件が度々摘発され、核・ミサイル開発につながる先端技術を標的にしているとの指摘もある。
ただ、日本はスパイそのものを取り締まる法制度はなく、工作活動を把握しても軽微な容疑での摘発にとどまるケースは多い。出入国は比較的容易で通信などのインフラも発達している一方、諜報活動の組織解明に威力を発揮する通信傍受は制限されている。朝鮮半島は地理的に近く「工作活動の拠点に格好のロケーション」(捜査関係者)だ。
今回、明らかになった工作活動でも、日本は監視や取り締りが厳しい韓国を避ける“中継地”にされた。
朴容疑者は、工作員らに少なくとも数百万円を支援していたことが判明。自ら中国へ出向き、工作員に接触する一方、工作員を来日させて報告を受けることもあり、都内の拠点に関係者を集め内容を共有していたとの情報もある。
「はっきり覚えていません」。朴容疑者は、逮捕容疑となった詐欺容疑についてこう供述したという。公安部は、事件について裏付けを進めるとともに、組織背景についても調べている。