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【岡田浩明の野党ウオッチ】
甘利バッシングさえもブーメランになってかえってきた民主党に未来はあるのか?
「うまいこと逃げはったな…」。辻元清美衆院議員は、攻め立てようとしていた矢先に“獲物”に逃げられ悔しさをにじませた。蓮舫代表代行は4日の記者会見で「閣僚を辞めて終わりではない」と強調した上でこう強がった。
「われわれは行政監視をする国会議員の立場として、民主党のクリーンな政治を求めるという原理原則に照らし合わせて、政党支持率が下がるかもしれないが、それでもやらなければいけないことはやり続ける」
だが、民主党には小沢一郎元代表や鳩山由紀夫元首相の「政治とカネ」問題が続出した過去を国民はなお忘れていない。蓮舫氏にも「政治とカネ」疑惑があったが、「うまいこと逃げはった」のではなかったか。少なくとも国民は民主党に「クリーンな政治」は期待していない。
ということで、甘利氏の疑惑という敵失さえ形成逆転の好機にできなかった民主党に勝機はあるのだろうか。維新の党との新党構想で新味を打ち出すのはほぼ不可能。改選1人区での野党共闘も遅々として進んでいない。
「民主党は嫌いだけど、民主主義は守りたい」
民主党は参院選用ポスターにこんな自虐的なキャッチコピーを掲げた。もはや有権者の「同情票」だけが頼みなのか-。