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【軽井沢スキーバス転落】事故のバス会社は監視の目が届かぬ「アウトサイダー」だった 「土下座社長」の説明も二転三転し…

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【軽井沢スキーバス転落】
事故のバス会社は監視の目が届かぬ「アウトサイダー」だった 「土下座社長」の説明も二転三転し…

事故後の会見で土下座して謝罪をする、バスの運行会社「イーエスピー」の高橋美作社長(手前から2人目)ら =16日午後、東京都羽村市(宮崎瑞穂撮影) 事故後の会見で土下座して謝罪をする、バスの運行会社「イーエスピー」の高橋美作社長(手前から2人目)ら =16日午後、東京都羽村市(宮崎瑞穂撮影)

 事故が起きたツアーでは、会社側が運転手に対して作成する「運行指示書」にルートの記載がなく、出発地と到着地しか書かれていなかった。

 当初、同社幹部は「通常のツアーは、指示書に旅行会社が作った行程表や地図などを添付し、運転手に渡していた。運輸局には指示書に『別表』という記載があればいい、という指導を受けていた」として、書式に問題がないとの認識を繰り返し示していた。

 だが、3日間に及んだ国土交通省の特別監査の最終日の17日になって、高橋社長が「運行指示書が正しく作られていなかった」と不備を認めた。

 国交省自動車局幹部は「運行指示書の模範様式を埋めていくことで、自然に安全確認に必要な手順を踏むことができるようになっている。制度の理解が不十分なのではないか」と首をかしげる。事故車両は、行程表と異なるルートを走っていたが、運転手から運行管理者への変更連絡もなかった。

 バス業界団体の公益社団法人「日本バス協会」によると、全国で約4500あるバス業者のうち、約半分にあたる会員には、新しい通達を周知したり、委員会などで教育の場を設けるなどしている。一方、協会幹部は「残る半分の未加入事業者は“アウトサイダー”と呼ばれ、知らないうちに違法行為をやっていてもおかしくない」と指摘。バス業界の“風評被害”の拡大を恐れる。

 今回の事故を受け、国土交通省関東運輸局と警視庁が21日夜に東京都新宿区の路上で行ったツアーバスの街頭監査でも、客を乗せる前のバス計6台のうち5台で運行指示書の記載漏れなど計8件の違反が見つかった。繰り返されるツアーバスの事故。バス業界全体に安全意識が徹底される日はくるのだろうか。

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