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【正論 特別対談(上)】ジェームス・E・アワー×田久保忠衛 「9条が日本人を困惑させている」

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【正論 特別対談(上)】
ジェームス・E・アワー×田久保忠衛 「9条が日本人を困惑させている」

ジェームス・E・アワー氏(鴨川一也撮影)

 朝鮮戦争の勃発を受けて、警察予備隊、保安隊を経て自衛隊が創設されましたが、社会党や共産党によって、その存在は非合法であると非難されます。しかし、1959(昭和34)年に最高裁は砂川判決(注〔3〕)を出し、自衛権の保持を合憲としました。判決は自衛権がどこまで保持できるかは政治の判断であるとしました。至極もっともな判決でした。

 そして72(同47)年に重要な問題が生じます。当時の政府が内閣法制局の見解を元に「個別的自衛権はあるが、集団的自衛権は憲法9条の規定で行使できない」との資料を出したのです(注〔4〕)。自衛権についての判断は憲法9条の解釈とは本来無関係なはずです。それは日米安保体制によって、日本は必要最低限の自衛権を担うという、身勝手でナイーブな見解でした。

 55(同30)年に自民党は結党の党是として憲法改正を打ち出しました。しかし、長い時間を経てもそれは実現していません。今回、安倍晋三内閣は72年の政治決断に比べれば困難な決断をしました。それは小さな一歩かもしれませんが、合理的かつ合法的で日米同盟の緊密さをより強固にするでしょう。新安保法制は、評価すべき進展です。

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