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【にっぽん再構築(3)】民主党政権「1ミリシーベルト」の呪縛なお 除染に最大5・1兆円 「費用対効果得られぬ」

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【にっぽん再構築(3)】
民主党政権「1ミリシーベルト」の呪縛なお 除染に最大5・1兆円 「費用対効果得られぬ」

住宅の庭の土をはぎ取る作業員。周囲には除染廃棄物が入った大量のフレコンバッグが置かれている=平成27年12月2日、福島県富岡町(野田佑介撮影)

 環境省は26年8月、大きな決断を下す。「年間1ミリシーベルトは除染目標ではない」として、空間線量から個人の被曝線量に基づいた除染に転換するとしたのだ。井上信治環境副大臣は当時、「個人線量を基準とすることできめ細かい対応ができる。除染を加速し復興を進めたい」と強調、民主党政権がつくり上げた枠組みからの刷新を図った。しかし、今もその呪縛から抜け出せず、復興の足かせとなっている。

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 除染は、所有者の同意を得た上でようやく作業に入れる。しかし、除染した後の廃棄物を保管する「仮置き場」の不足も、除染作業そのものを阻んでいる。

 政府は仮置き場の設置期限について、地権者に「3年間」と伝えていた。だが、除染廃棄物を最大30年間保管する「中間貯蔵施設」の建設が進まないこともあり、なし崩し的に仮置き場の設置契約を延長せざるを得なくなった。約束を破られた形の地権者は怒りを募らせるものの、打開策は見えず仮置き場の賃借料も膨らみ続けている。

 環境省によると、福島県内の仮置き場の総数は27年9月末時点で11万4783カ所。土地の賃借料は国直轄の除染地域分だけで、24年度の3771万円から25年度は5億9264万円まで増大。26年度は19億6023万円、27年度は予算ベースだが過去最高の20億692万円に上った。

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