産経ニュース

【日本の議論】LGBTに厳しい塀の向こう側 個々の事情に対応進まぬ拘置所・刑務所

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【日本の議論】
LGBTに厳しい塀の向こう側 個々の事情に対応進まぬ拘置所・刑務所

刑事施設での性的少数者への対応例

 ただ、同省によると、全国の刑務所や拘置所で性同一性障害と診断されたり、その傾向があると認められたりしたのは27年6月時点で約50人に過ぎず、同省担当者も「対処ノウハウが蓄積されているとは言い難い。原則的には個別の事情に応じて判断している」という。

 さらに性別適合手術を受けて戸籍の性別を変更しても、周囲の一部から「元男性(元女性)」として嫌悪されたり避けられたりする事例も一般社会で起きており、刑事施設でも同様のことが起こりうる。

 中塚教授は「社会の問題として、性的マイノリティーの人々に対してどのような処遇が必要で望ましいのか、議論をより進める必要がある」としている。

【用語解説】LGBT 性的少数者を総称する言葉。レズビアン(女性の同性愛者)、ゲイ(男性の同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(生まれついた性別に違和感を持つ人)のそれぞれの頭文字を取った総称。トランスジェンダーは、生まれついた性別とは反対の性別になりたいと願う人や、自らを特定の性別に当てはめない人など、多様な分類を含む。東京都の渋谷区と世田谷区は条例や要綱を整備、同性カップルを男女間の結婚に相当する関係として認める証明書の発行を始めるなど、LGBTへの認知度が高まっている。

「ニュース」のランキング