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【話の肖像画プレミアム】椎名誠(71)=作家=妻の「飢え死にはしないわよ」に背中押され…テレビで辺境の地へ 

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【話の肖像画プレミアム】
椎名誠(71)=作家=妻の「飢え死にはしないわよ」に背中押され…テレビで辺境の地へ 

椎名誠さん(野村成次撮影)

 〈古希を超えたなんてウソだろう。引き締まった体と真っ黒に日焼けした顔。Tシャツにげた履き姿で生ビールをグビグビ…50代のこっちの方がよっぽどジジイに思えてくる。「永遠の少年」のような人が世界中の少年を虜(とりこ)にした冒険小説の名作『十五少年漂流記』の原語(フランス語)からの全訳に取り組んだ。パートナーは米在住の長女。人生を変えたという作家(ジュール・べルヌ)への挑戦だった〉

 べルヌは、ボクの人生に最も影響を与えた作家といって間違いありませんね。小学校の図書室にあった『十五少年漂流記』を最初に読んだのは高学年のころ。子供向けの抄訳だったと思うけど、面白かったですねぇ。途中でやめられなくなって一気に読んじゃったぐらい。孤島に漂着した少年たちだけでいろんな工夫をして家を作り、野生動物を捕まえて、料理して食う。その冒険譚(たん)にわくわくしました。この本に出合わなければモノカキになったかどうか。

 以来“漂流物”に取りつかれました。小学生だからノンフィクションとフィクションの区別なんてつかない。同じころに『さまよえる湖』(スヴェン・ヘディン著、中央アジアの砂漠の「幻の湖」探検記)も読んだけど、『十五少年漂流記』の出来事も、それと同じように全部ホントのことだと信じていましたから。

 〈大人になっても『十五少年漂流記』熱はさめない。モデルとなった島を探しに、物語の設定で少年たちが漂着した南米のマゼラン海峡や出発地のニュージーランドへ足を運んだ〉

 マゼラン海峡の島へ行ってみたら、(脱出不可能な孤島ではなく)群島なんですよ。一方、ニュージーランドには、本に出てくる地形にそっくりな島がある。ところが、登場する動物は南米産なんだな。思わず「べルヌずるいぞ」って(苦笑)。おそらく全部、計算ずくだったんでしょう、面白くするための。

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