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【話の肖像画プレミアム】藤城清治(91)=影絵作家=「暮らしの手帖」連載のきっかけは、停電

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【話の肖像画プレミアム】
藤城清治(91)=影絵作家=「暮らしの手帖」連載のきっかけは、停電

藤城清治さん(川口良介撮影)

 〈32年にはTBS「影絵名作アルバム」の放送が開始。41年からは、日本テレビで自身の劇団「木馬座」がスポンサーを務める「木馬座アワー」が始まり、カエルの着ぐるみキャラクター「ケロヨン」が人気を集めた〉

 僕は「影絵作家」と呼ばれるのだけれども、「影絵だけの人間じゃないぞ」という気持ちが強いんですね。でも、なかなか絵や人形劇の仕事を頼みに来る人はいない。当時は資金的にも多少の余裕があったので、ならば、自分でお金を出してやろうと思った。それで「木馬座アワー」を始めたんです。

 絵は一人で描くものだけれど、劇には多くの人が関わり、自然発生的にアイデアが出てくる。そんな中で、等身大のぬいぐるみ劇や「ケロヨン」が生まれました。着ぐるみの中に役者やスポーツマン、手品師といったいろんな人に入ってもらい、跳んだりはねたり、ギャグをやったりと、感情を豊かに表現できたのが面白かった。

 カエルには、「ケロッ」とした無責任さの中に、どこか真実を感じさせるような魅力がある。そこが受けたのでしょうか。番組の視聴率はどんどん上がっていきました。

 〈その後、木馬座の「ケロヨンショー」も盛況を博し、ケロヨンを主人公にした映画も作られた。快進撃を続けたが、46年、思わぬ事態に直面した〉

 5月の連休、日本武道館(東京)で公演を開いたんです。5日間で10万人を集める予定でした。ところが、招待券を出し過ぎてしまい、予想以上に観客が集まり、混乱が起きてしまったんです。

 幸い、けが人や事故はなかったけれども、新聞に「木馬座、馬脚をあらわす」なんて書かれちゃって…。それで、僕は木馬座から離れることになったんです。初日近くになって、「追加公演をやろう」なんて気軽に言ったことも失敗のもとでしたね。

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