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【話の肖像画プレミアム】藤城清治(91)=影絵作家=「暮らしの手帖」連載のきっかけは、停電

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【話の肖像画プレミアム】
藤城清治(91)=影絵作家=「暮らしの手帖」連載のきっかけは、停電

藤城清治さん(川口良介撮影)

 花森さんには、時代を見抜き、はっきりと言い当てる感覚や力があった。花森さん自身、絵も文章もうまい人で、スカートをはいたり、髪にパーマネントをかけたり、男女同権を訴えたりと、時代の最先端を行っていました。僕の影絵の中にも、「暮しの手帖」や花森さんの考え方、世界観のようなものが根ざしている。花森さんから受けた影響は、計り知れません。

 〈昭和25年には初の影絵絵本「ぶどう酒びんのふしぎな旅」を刊行。26年に勤めていた映画会社を辞めて以降、人形劇や影絵劇の公演にも力を注ぐようになった〉

 花森さんは「僕が全部やるから、君は好きなことをやっていればいい。その代わり、二級の仕事はするな」と言って、いろんな面倒をみてくれました。最初の絵本は、花森さんが「君の影絵はグラビア印刷じゃないと味わいがでない」と、出してくれたものです。僕は20代で無名だったのに、山手線の中づり広告まで、思い切った宣伝をしてくれました。

 僕のやっていた人形や影絵の劇団の資金まで心配してくれて、アサヒビールのビアホールに飾る、影絵の壁画の仕事を勧めてくれたこともありました。東京・銀座の交詢社ビルの「ピルゼン」とか、多くの店がなくなってしまいましたが、返してもらった影絵は、今も展覧会に出しています。おかげで劇団の活動資金も集まって、活動も軌道に乗っていきました。

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