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【話の肖像画プレミアム】藤城清治(91)=影絵作家=「暮らしの手帖」連載のきっかけは、停電

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【話の肖像画プレミアム】
藤城清治(91)=影絵作家=「暮らしの手帖」連載のきっかけは、停電

藤城清治さん(川口良介撮影)

 〈その縁で、花森が昭和23年に創刊した生活雑誌「暮しの手帖」で、人形劇や影絵の連載を開始。代表的な仕事の一つになった〉

 花森さんから、「今度、新しい雑誌を出すから、お前も手伝えよ」と誘われたんです。当時、僕は会社勤めをしながら人形と影絵の劇団をやっていた。それで、創刊号には人形劇の作り方や物語を、写真で撮って載せたんです。

 花森さんの事務所はそれほど広くなかったので、それ以来、目黒の僕の自宅で打ち合わせをすることも多かった。終戦から数年はたっていたけれど、そのころはまだ、電力が安定していなくて、あるとき、うちで打ち合わせをしていたら、停電になったんですね。

 それで、ろうそくに火をともして、僕が影絵の話をしたんです。すると、花森さんが「それは面白い。今度は影絵を載せよう」と言い出した。「暮しの手帖」に影絵が載るようになったのは、停電がきっかけだったんです。

時代を見抜き、言い当てる力

 〈花森安治が創刊した生活雑誌「暮しの手帖」では、休載をはさみながら、童話などの影絵連載を平成8年まで続けた〉

 初めは人形劇の写真を載せていましたが、花森さんには「影絵の方が面白い。時代に合っている」と言われました。それで、親が子供に読み聞かせられるような童話を探して、影絵を作るようになった。次第に「最初に影絵のページを読む」という読者も多くなって、僕も「影絵作家」と呼ばれるようになったんです。僕は人形劇の方が好きだったから、本当は、人形劇も載せたかったのだけれど(笑)。

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