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【話の肖像画プレミアム】藤城清治(91)=影絵作家=「暮らしの手帖」連載のきっかけは、停電

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【話の肖像画プレミアム】
藤城清治(91)=影絵作家=「暮らしの手帖」連載のきっかけは、停電

藤城清治さん(川口良介撮影)

花森安治との出会い

 〈東京・目黒で育ち、幼少期から絵に親しんできた。慶応大学予科では、美術団体のパレットクラブや児童文化研究会に参加し、芸術的感性を磨いた〉

 子供のころから絵は描いていたけれど、当時はモダニズムのような前衛的なものにひかれていました。新しいタイプの洋画家だった猪熊弦一郎さんや脇田和(かず)さんのアトリエに、仲間と遊びに行くこともありました。2人とも学生をかわいがってくれて、若い学生十数人で、デッサン会をやったりもした。

 一方、宮沢賢治やアンデルセン、グリム、小川未明といった童話も昔から好きで、人形劇にも出合ったんです。小道具や背景など立体的な要素があって、たくさんの人が集まり、観客と一緒に作品を作り上げていくことが面白かった。猪熊さんのアトリエで、頼まれて人形劇をやったこともありました。

 〈戦争をはさみ、大学卒業後、映画会社の東京興行(後のテアトル東京)に入社した〉

 おやじが銀行員だったこともあり、銀行に内定していたんだけれども、やっぱり嫌だなと思った(笑)。戦後、米国映画がどっと入ってきていて、映画も好きだったので、東京興行に入ったんです。宣伝部に配属されて、パンフレットの編集をするようになった。

 あるとき、銀座一丁目の会社のそばに、花森安治さんの事務所があると聞いたんです。当時、花森さんは服飾雑誌を出したり、新聞に評論を載せたりしていた。僕のパンフレットにも映画のファッションについて書いてもらえないかと思って、頼みに行ったんです。花森さんは快く応じてくれて、僕の編集したパンフレットを、「なかなか面白いじゃないか」と批評してくれた。それからよく、事務所に遊びに行くようになったんです。

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