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【秘録金正日(56)】「核兵器」隠して米からドル奪う秘策とは…題してバカ装う「猪八戒外交」

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【秘録金正日(56)】
「核兵器」隠して米からドル奪う秘策とは…題してバカ装う「猪八戒外交」

 金正日(キム・ジョンイル)は1993年4月、憲法改定でその後に最高の意思決定機関となる国防委員会の委員長に就任、名実共に最高権力を固める。同時期、核開発への国際圧力が強まり、最大の危機に見舞われるなか、父、金日成(イルソン)が死去する。

 国際原子力機関(IAEA)による6度の臨時査察をのらりくらりとかわしてきた北朝鮮は93年に入ると、特別査察要求に対し、「国の尊厳を毀損(きそん)し、孤立させようとする陰謀だ」(朝鮮労働党機関紙「労働新聞」)と反発。3月には核拡散防止条約(NPT)からの脱退を宣言する。

 正日は核開発をやめるつもりは毛頭なかった。党幹部向け講演会資料には、以下の逸話が記されている。

拳銃選ぶ…「君の答えが正解だ」

 金正日は90年1月、党中央委員会の幹部が集まる会議で、拳銃と米ドルの札束をテーブルに置いておもむろに尋ねた。

 「トンム(同志)たち、拳銃とドルのどっちがほしいか」

 意図を図りかねた幹部らが返答に窮していると、正日は護衛官を呼びつけ、同じ質問をぶつけた。

 護衛官の一人が「私はドルがほしいです。ドルがあれば、拳銃は買うことができます」と述べると、別の一人は「私は拳銃を選びたいと思います。拳銃さえあれば、ドルは奪うことができるからです」と答えた。

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