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【もはや恒例行事】年末の「バター不足」はなぜ起きる? 補助金目当ての流通システムに問題

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【もはや恒例行事】
年末の「バター不足」はなぜ起きる? 補助金目当ての流通システムに問題

生乳取引のイメージ 生乳取引のイメージ

 「バターはお1人様1点限りとさせていただきます」-。クリスマスを目前に、ケーキの材料として欠かせないバターの品薄と値上がりが深刻化している。国産バターには200グラムあたり500円近い値段がつけられるものも出てきた。政府は過去最大規模の追加輸入でバターの確保に乗り出している。なぜ毎年のように年末に「バター不足」が起きるのか? 背景にあるのは、生乳の流通を取り巻く構造的な問題だ。(石井那納子)

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 バターは、国内酪農家を保護するために民間企業が勝手に輸入することができない国家貿易となっている。農林水産省は今冬の品薄を避けるため、今年5月、1回の輸入規模としては過去最大となる1万トンの追加輸入を決定した。バターの輸入が急拡大した際に関税を上げる「セーフガード」の基準とされる約1万1千トンを上回る見通しだったが、11月24日、政府は、年度内はセーフガードの適用を見合わせることを閣議決定した。追加輸入されたバターは11月中に市場に全て出回ったとみられるが、小売店には依然として、販売個数制限のお断りが貼られている。

 総務省の小売物価統計調査によると、11月の東京都区部のバター販売価格は200グラム当たり434円。昨年同期は418円なので、値上がりは明らかだ。

 インターネット上には「ケーキが作れない」「マーガリンでは風味もコクも出ない」など、“バター難民”の悲鳴があふれる。

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