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【政界徒然草】軽減税率導入で菅義偉官房長官が「影の税調会長」と言われるほど圧勝したワケは…

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【政界徒然草】
軽減税率導入で菅義偉官房長官が「影の税調会長」と言われるほど圧勝したワケは…

軽減税率をめぐる協議を主導し「影の税調会長」ともささやかれた菅義偉官房長官=12月10日、首相官邸

 「生鮮食品のみ」なら、対象の線引きが容易で事業者の混乱が少なく、医療や介護の自己負担を軽くする「総合合算制度」の廃止で財源が捻出できる。何より「財源が1兆円規模になったら(財源確保のため)社会保障政策にしわ寄せがいくとの不安が広がる」とみて、国民の理解を得やすいと判断した。

 ただ、菅氏には、党税調幹部らが財務省の“言いなり”になっていると映った。財務省主税局は「4000億円以上は出さない」と首尾一貫して主張。財政を預かる主計局も「支出は少ない方が助かる」と協議の行方を傍観し続けていたからだ。消費税率8%への引き上げによる景気低迷が長引くことを見抜けなかった財務省への不信感が消えない菅氏は、こだわった2点で谷垣氏らの頭越し決着へと突き進んだようだ。

 ◇ ◇ ◇ 

 もっとも、官邸や公明党には財源の手当てが後回しになることへの懸念もあり、財源6000億~8000億円の範囲で妥協する用意があった。それなのに、自民党税調幹部らは官邸や公明党を批判するだけで、「4000億円」と「1兆円超」以外のアイデアを本気で議論し、検討した形跡は見えてこなかった。

 党執行部や党税調メンバーの「自分は税のプロだ」という強烈な自負心が、財務官僚と同じ目線の税財政論に固執し、かえって財務省に「おんぶにだっこ」の状態を許したように思えてならない。「税は政治なり」―。その言葉通り、軽減税率をめぐる議論は、官邸が自民党執行部や党税調幹部をねじ伏せる結果となった。

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