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【政界徒然草】軽減税率導入で菅義偉官房長官が「影の税調会長」と言われるほど圧勝したワケは…

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【政界徒然草】
軽減税率導入で菅義偉官房長官が「影の税調会長」と言われるほど圧勝したワケは…

軽減税率をめぐる協議を主導し「影の税調会長」ともささやかれた菅義偉官房長官=12月10日、首相官邸

 法人実効税率をめぐっても、日本経済団体連合会(経団連)の反対を押し切って来年度からの20%台引き下げを指示したのは、アベノミクスの成否を握る企業の賃上げを実現させるためだった。長期政権を目指す安倍政権の司令塔にとって、軽減税率の2点でも妥協する余地は一切なかった。

 ◇ ◇ ◇ 

 そんな菅氏に対し、財政や税制に詳しいはずの谷垣氏ら自民党執行部や党税調幹部が防戦を強いられたのは、根強い“軽減税率アレルギー”があったからといえる。

 党税調はこの数年、軽減税率は高級食材も等しく税率が8%に据え置かれるため、低所得者対策ではなく富裕層優遇になりかねないとして、導入に向けた議論を事実上“棚上げ”してきた。それだけに今回、導入を前提にした制度設計の具体的な議論にかじを切るのが遅れた。

 しかも、軽減税率の対象品目を「加工食品」まで広げると、必要な財源は1兆円規模となり、国の財政の健全性を示す基礎的財政収支を5年後に黒字化する財政計画の達成が危うくなる。また、関係する事業者は800万社に膨らみ、導入まで1年3カ月余りでシステム改修を完了するのは絶望的との試算もあり、「生鮮食品のみ」(必要財源約4000億円)という姿勢を最終局面まで崩さなかった。

 安倍首相が指示した(1)国民の理解(2)事業者の混乱回避(3)安定財源の確保-という3点を忠実に反映させようとしたからでもあった。

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