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【秘録金正日(51)】「衝動的に決定し罪悪感持たない」直筆指令で具現化した大韓航空機爆破テロ

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【秘録金正日(51)】
「衝動的に決定し罪悪感持たない」直筆指令で具現化した大韓航空機爆破テロ

 金正日(キム・ジョンイル)の命令で、北朝鮮に拉致された韓国人女優の崔銀姫(チェ・ウニ)が1986年3月にウィーンから脱出した後、米中央情報局(CIA)は、彼女に対して長時間の聴取を実施した。西側にとって、約8年もの間、正日を近くで観察してきた第一級の生き証人だ。証言からCIAは、正日の人物像を「金日成(イルソン)に比べて偏屈で、衝動的に政策決定し、一貫性がない」と結論付けた。

 気分も豹変(ひょうへん)し「時と場所に関係なく、その場で怒りをぶつける」ともした。

 筆者も、中国外務省で北朝鮮要人の通訳を務めた後、社会科学院傘下の研究所に転じた李相文からこれを裏付ける逸話を聞いた。

 相文らが83年6月に訪中した正日一行を案内した際のことだ。全長約4・5キロの南京長江大橋を歩いていたとき、何に怒ったのか、正日が突然、随行員の膝を容赦せずに蹴った。ホスト側の中国要人らの面前でだ。「そんな短気で、わがままな人は初めて見たよ」(相文)

 「偏執癖のため、部下の提言や厚意を陰謀だと疑う場合があり、正確な情報を上げにくい。重要な事案で判断を誤る可能性が高い」。正日の性格を分析したCIAの報告書はこうも続く。「頭はよいが、残忍な面があり、いかなる行為にも罪悪感を持たない」

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