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【病原菌最前線】犬や猫を飼うと胃疾患になるの?! ピロリ菌に続く細菌ハイルマニイ その正体とは…

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【病原菌最前線】
犬や猫を飼うと胃疾患になるの?! ピロリ菌に続く細菌ハイルマニイ その正体とは…

胃の疾患に影響を与える可能性が指摘されるハイルマニイ(中村正彦准教授提供) 胃の疾患に影響を与える可能性が指摘されるハイルマニイ(中村正彦准教授提供)

 ペットや家畜の多くが感染しているヘリコバクター・ハイルマニイと呼ばれる細菌と、人間の胃疾患の関係を調べる研究が進められている。同じヘリコバクター属のピロリ菌は胃がんを引き起こすことで知られているが、ハイルマニイもまた、胃の疾患に影響を与える可能性が指摘されている。だが、この細菌がどうやってヒトに移るかはよく分かっておらず、ペットを飼っていると胃疾患になりやすくなるかについても因果関係の解明が待たれる。

 ハイルマニイは猫や犬などのペットやブタなどの家畜で多く感染がみられる細菌だ。平成16年度の研究では、日本人のハイルマニイ罹患率は0・1%だったが、近年は検出法の感度が上がり、罹患率も上がっている可能性がある。

 マウス実験では、ハイルマニイに感染すると慢性胃炎や、腫瘍の1種である「胃MALTリンパ腫」を発症することが確認された。ピロリ菌と同様、ハイルマニイも胃疾患を発生させる恐れがある。

 北里大薬学部の中村正彦准教授(病態解析学)らが23年から今年にかけて、全国25施設のピロリ菌陰性の胃疾患患者29人の胃を調べたところ、全体の62%(18人)でハイルマニイの感染が確認された。疾患別では、鳥肌胃炎患者の78%(9人中7人)▽慢性胃炎患者の67%(12人中8人)▽胃MALTリンパ腫患者の60%(5人中3人)-にハイルマニイの感染が起きていた。逆に、胃潰瘍の患者3人からはハイルマニイは検出されなかった。

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