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【満州文化物語(10)】娘の首に刀を…「ごめんね、母さんもすぐに逝くからね」 ソ連軍に蹂躙された「葛根廟事件」

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【満州文化物語(10)】
娘の首に刀を…「ごめんね、母さんもすぐに逝くからね」 ソ連軍に蹂躙された「葛根廟事件」

今夏、葛根廟事件の現場を再訪した大島満吉さん(田上龍一氏撮影) 今夏、葛根廟事件の現場を再訪した大島満吉さん(田上龍一氏撮影)

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世界遺産にふさわしい

 日本人として決して忘れてはならない歴史の事実がある。例えば、先の大戦でソ連(当時)がわが国に対してやったことだ。

 昭和20(1945)年8月9日、日ソ中立条約を一方的に破棄して旧満州、千島・樺太へと侵攻してきたソ連軍は、日本の民間人に対して殺戮(さつりく)、略奪、レイプの非道極まりない行為を容赦なく繰り返した。

 領土的野心を剥(む)きだしにしたソ連軍は8月15日以降もひとり戦闘行為を止めない。ポツダム宣言に背き約60万人の日本人をシベリアへ連れ去り、酷寒の地でろくな食事も与えず、重労働を強制し、約6万人を死に至らしめた。人権への配慮などかけらもない所業。「世界遺産」として、人類の記憶にとどめておくのに、これほどふさわしいものはないではないか。

 それだけではない。8月22日、樺太から北海道への避難民を満載した小笠原丸など3隻が留萌沖で国籍を秘した潜水艦の攻撃を受け、約1700人が犠牲になった。ほとんどが女性や子供、お年寄り。日本の船は民間船であることを明示していた。魚雷攻撃で冷たい海に投げ出され、波間に漂う人たちを、あざ笑うかのように機銃掃射でとどめを刺したのである。

何度も死を覚悟

 満州の北西部を貫く大興安嶺の山脈と広大な草原。満州国時代、モンゴル(蒙古)人が多いこの地域に、興安総省が設けられ、総省公署(役所)が置かれたのが、「興安街(こうあんがい)」(現中国・内モンゴル自治区ウランホト)であった。

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