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【国際情勢分析】ライオンに続き、ゾウも犠牲に…密漁の「闇」 資金難のジンバブエ政府の腰重く…

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【国際情勢分析】
ライオンに続き、ゾウも犠牲に…密漁の「闇」 資金難のジンバブエ政府の腰重く…

ワンゲ国立公園のゾウの群れ。野生動物保護を求める声も、正規の狩猟や密猟とともに動く大金にかき消されているようだ(ロイター)

 今年7月に観光客に人気だった雄ライオン「セシル」が殺され、注目を集めたアフリカ南部にあるジンバブエで、今度は大量のゾウが密猟される悲劇に見舞われている。密猟者の狙いはもっぱら象牙で、猛毒を使った密猟も横行している。希少な野生動物の保護を求める声が大きくなっているが、ジンバブエ政府はなかなか重い腰を上げようとしない。狩猟とともに動く大金が関係しているようだ。

 ■許可得ていたが…

 英紙ガーディアンや米CNNテレビ(電子版)などによると、ジンバブエで最大級といわれたゾウがハンティングされたのは10月8日。ジンバブエ内部のゴナレゾウ国立公園に隣接する私有地で、ドイツ人が仕留めたという。このドイツ人は、国立公園周辺で狩猟するために4万ポンド(約740万円)を国立公園野生生物局(ジンパークス)に支払っていた。

 アフリカ全土でみても、ここ30年間で最大級のゾウだったといい、各国の狩猟団体がドイツ人に“祝辞”を寄せたが、保護団体などは、怒りの声を上げた。

 自然保護団体「ジンバブエ・コンサベーション・タスク・フォース(ZCTF)」のジョニー・ロドリゲス会長は、ガーディアンなどに「これほど年老いた巨大なゾウを見たのは初めてだ。牙の重さだけで54キロもあった」と嘆き「彼は(金銭を支払い)狩猟許可を得ていたが、子供や年老いた動物は狩りの対象にしないという常識を持って狩猟に臨むべきだった」と非難した。

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