産経ニュース

【NHK考】「受信料は欧米より安い!」-籾井会長の発言はホントなのか? 

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【NHK考】
「受信料は欧米より安い!」-籾井会長の発言はホントなのか? 

参院予算委員会で民主党・福山氏の質問に答えるNHK籾井勝人会長=4月2日、国会・参院第1委員会室(酒巻俊介撮影) 参院予算委員会で民主党・福山氏の質問に答えるNHK籾井勝人会長=4月2日、国会・参院第1委員会室(酒巻俊介撮影)

 つまり、海外では、政府交付金を使って運営されている公共放送が珍しくない。仮に、海外に倣ってNHKにも政府交付金が大量に投入されるとした場合、果たして「公共放送」として視聴者に受け入れられるだろうか。

独では違憲訴訟相次ぐ

 現在、議論を呼んでいるNHK受信料の「支払い義務化」も、受信料制度が既にある欧州各国では「当然のもの」として存在する。例えば、英国(BBC)は、法律でテレビ購入者に「受信免許」を与え、受信料に当たる「受信許可料」の支払いを義務付けている。不払いは刑事罰の対象となり、最高約17万円の罰金も科せられる。

 一方、同国では現在、電気やガス料金の不払いが刑事罰に問われないことから、刑事罰の廃止も検討されている。

 また、ドイツでは2013年に新制度が導入され、テレビ所有の有無に関わらず、すべての世帯と事業所に「放送負担金」の支払いが義務付けられた。行政による強制執行や罰金規定で不払いに対応。ただ、この新制度をめぐっては同国各地で違憲訴訟が相次いで起こされるなど、一部国民の反発を招いている。

 NHK幹部は「どの制度も完璧ではなく、各国それぞれ課題を抱えている。政府交付金を受け取っている国の公共放送は、(財源を握っている)政府との距離に頭を悩ませている」と指摘する。

 現在のNHK受信料制度では「テレビの設置」を前提をしており、NHKは新たな受信料制度の研究を進めている。ネット時代に対応した制度の見直しは不可欠だが、果たして英独のような支払い義務化がNHKと視聴者双方にもなじむのだろうか-。

このニュースの写真

  • 「受信料は欧米より安い!」-籾井会長の発言はホントなのか? 

「ニュース」のランキング