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【日本スプリントの挑戦(34)】雌伏の夏に、桐生祥秀が宿した「渇望」

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【日本スプリントの挑戦(34)】
雌伏の夏に、桐生祥秀が宿した「渇望」

9月11日の日本学生対校選手権で、桐生は右太もも裏のけがから復帰を果たした

 桐生祥秀(東洋大)はしばしば寮から外出し、友人と一緒に過ごしていたという。8月下旬、ちょうど北京で陸上の世界選手権が開催されていた時期のことだ。

 同選手権に出場できなかった日本短距離のエースは、大会のテレビ中継になかなか視線を向けられずにいた。本来なら自分がいるべき場所、走るべき場所で、トップ選手たちが勝負に没頭している。

 「どこか街をうろうろして、ちょっと見たりして。しっかり見られる気持ちがまだなかった。やっぱり出たいと一番思ったし、なんで自分はけがして、こんな所にいるんだというのが大きかったんで…」

■壊れた右脚…「ボルトと走れない」

 5月30日、埼玉県川越市の東洋大グラウンド。桐生の右脚に痛みが走った。トップスピードを出す練習中だった。

 複数の東洋大関係者によると、膝下の振り出しを含めて走りが大きくなってきたところだった。力が上に抜けず、前への推進力に変えられる動きになっていた。ちょうどその時にアクシデントは起きた。

 6月1日、東京都北区の国立スポーツ科学センター(JISS)で精密検査を受けると、右太もも裏の肉離れで、練習再開まで6週間を要すると診断された。

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